前回、極限の人について書きました。

今回は、そんな極限の人を描いた映画、into the wildについて書きます。

実話を元にした映画で、よくこのブログで出てきている孤高の人に似ています。

『社会』に飽きて、『世界』に行くという図式。

ここでいう社会とは、人間が作ったシステムという意味での社会。

世界とは、宇宙そのもので、社会は世界のほんの一部分

あまりに理不尽なことがあったり、言葉で表現できるレベルを超えた感動をしたときに、『社会』から『世界』へ行くことができます。

つまり、言語や論理でカバーできるのが『社会』。

所詮、社会はその程度の枠です

この映画、into the wildは、社会を超えて世界で生きたいと願う男の話です。

 

あらすじ

詳細なあらすじはAmazonとか見てください。

大雑把に言うと、物質的なレベルで何不自由なく過ごしてきた、ボンボンのお坊ちゃん大学生が、社会から抜け出し、世界を目指す話です

金持ちのボンボンと言っても、その極限の人っぷりたるは異常

金は燃やすし、川を下り過ぎて、国外に出てしまうほどの自由さで旅をします。

見どころは、圧倒的な映像の美しさ。

ロードムービー好きならたまらないと思います。

 

 

Into_the_Wild

いきなり目的地に着いたシーンから始まります。

自然の中に自分一人という状態。

社会からの影響を遮断している状態。

主人公が覚醒していきます。

 

Into_the_Wild_2

求めていた自由。

自給自足をするためにナイフを研ぐ。

 

Into_the_Wild_3

極限という単語が使われていることにシンパシーを感じます。

国が違えども、似たようなことを考える人はいるんですね。

 

Into_the_Wild_m4

母親が主人公に車をプレゼントしようとするシーン。

親の希望通り大学卒業までした主人公は、ついに社会から越えようとする。

 

Into_the_Wild5

物、物、物!

ブチ切れる主人公。

 

 

Into_the_Wild6

ついに、旅に出た主人公。

「自由気ままな旅は、気分を高揚させる」

正にそうだと思います。

YOUは何しに日本にという番組でも、そういう人がよく出てきます。

そういう人の旅は見ているだけで楽しいです。

やっている本人は最高に楽しいでしょう。

 

Into_the_Wild11

途中、カヌーを買って川を移動する。

ここの映像も世界を感じさせるいい映像です。

グランドキャニオンって、まさに『世界』って感じがして好きです。

 

Into_the_Wild12

農場でバイトしてお金が貯まって旅していたけど、一文無しのときの方が楽しかったと。

前回の記事で出てきた市橋達也も、そんな緊張感で生きていたからこそ

「夕日が綺麗だった」

と言えたのでしょう。

 

Into_the_Wild14

たまたま寄った都会でパーティーの様子を見る主人公。

少し後悔があるのか、複雑な表情でそれを見る。

まさに『社会』を見てしまった主人公は、逃亡するかのように都市から脱出する。

そして、目的の地へ…

 

 

終わりに

ネタバレになるので、ここまでにしときます。

極限の人に興味がある人にはオススメの映画です。

ミニマリストにしか興味ない人にはあんま面白くないと思います。

前回の記事で書いた、『圧倒的自由』が描かれています。

 

「神は、あらゆる所に、新しい楽しみを用意してくれてる」

 

孤高の人が好きな人はぜひ。
イントゥ・ザ・ワイルド [DVD]

ちなみに、農場を経営しているおっさんの演技力が高すぎてビビりました笑

 

エミール・ハーシュ (出演), マーシャ・ゲイ・ハーデン (出演), ショーン・ペン (監督)

DVD発売日: 2009/02/27
時間: 148 分

このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 最近のコメント

  • 13 コメント

    1. こんにちは。初めてコメント書かせていただきます。

      いつも考え方や生活などを参考にさせてもらってます!

      この映画、僕もすごく好きな映画で、たぶん10回以上見てます。

      圧倒的な自由と自然の素晴らしさ、自然の恐ろしさまで…いろんなものが詰まってると思います。

      大好きな映画だったので、思わずコメントしてしまいました。

      これからも更新楽しみにしてます!

      0
      • ネバダさん、はじめまして!
        10回って凄いですね!
        完全に信者じゃないですか笑

        確かに自由の素晴らしさだけでなく、恐ろしさも表現されてますよね。
        旅に出るきっかけが、家庭の不和っていう理由付けが強調されてたのだけが残念でした。

        コメントありがとうございました!

        0
    2. こんにちは!
      極限の人とは脱システムの人だとの考えにとても共感します。言語、社会、家族、神、ナントカ主義など、見渡せばあたり一面システムだらけですが、そんなシステムから自由になれたらスバラシイと願いつつ、やっぱり難しいよなぁとも思っています(現にこの文章も言語というシステムに拠っていますし、言語を超えるとなると禅的な思想になってきますよね)。
      システムは思考や行動を支配しますが、同時にそれらの根拠にもなっているのだと思います。ですから、システム抜きで何かを考えたり行動したりするのはとても難しいし、そもそも自分というものを保てなくなるような気がしてちょっと怖いですね。あえてアイデンティティを保とうとするならば、「自分はどんなシステムにも拠っていない」ということを中心にアイデンティティを構成するしかないような気がします。でもそれだと、システムというものとの関連において自分を構成するという意味で、システムにどっぷりのいわゆるフツーの人のあり方と、構造的には同じように思われます。システムとの関連において自分を語る以上、システムからは自由ではないような気がしてきました。
      真の自由があるとすれば、「俺を支配するシステムがあって、そいつのせいで俺は不幸で不自由なんだコノヤロー」という認識の仕方そのものを捨てるところにあるのではないでしょうか。「俺の幸福や自由は、システムや物の所有(非所有)とはまったく無関係に達成されうる!」と信じたいものです。

      紹介していただいた映画、知りませんでした。とてもおもしろそうですね!今度見てみたいと思います。極限的なあり方にはやはりあこがれます。

      0
      • もしかすると、現代人は構造主義に毒されすぎてるのかもしれませんね。
        日本語のシステムに縛られてるから、日本語的な発想しかできない。
        自分の属してる集団がこうだから、こういう思想になる。
        自分とは外的なものに影響された結果であるという考え。
        構造主義的に考えると、何か束縛されてる感が常に出てきます。

        ただ人間が作ったシステムでは表現しきれないものもあります。
        『社会』の領域を超えて、『世界』の領域にあるもの。
        例えば、死。言語化不可能な体験。ももいろクローバーZ。などなど。

        るんるんまにあさんが言うシステムとは、言語、論理、損得を支配する『社会』のことだと思います。
        真の自由になるには、るんるんまにあさんが言うように、構造主義的な考え方を止めることもあると思いますが、『世界』に半分身を置くことも現実的な手段だと思います。
        例えば、常に死を意識して生きる。そうすることにより、『社会』を外から見れると思います。

        0
    3. 「into the wild」いいですよね、これがノンフィクションだからさらに面白い。
      世界にはこういう「究極の自由」を求めて旅に出た人々がたくさんいるんだろうなぁ〜

      僕が今見たい映画「365日のシンプルライフ」その名の通りのミニマリスト向けの映画です。
      http://www.365simple.net/

      0
      • お久しぶりです!
        前もへうげもの勧めてくれてありがとうございます!!

        365日のシンプルライフですか。
        また面白そうなものを笑

        たまたま日記が見つかったおかげで知ることができましたけど、僕らが知らないだけで、こういう人は沢山いるのかも知れないですね。

        0
    4. はじめまして!
      いつも楽しくブログを読ませていただいています。

      私も「YOUは何しに日本へ?」がすごく好きで、思わずコメントしたくなりました。
      自転車で気ままに旅するドイツ人マーティンや、
      指差し旅のデンマーク2人組みの旅は最高でしたね!

      流れに身を任せて、自然にそして自由に旅を楽しんでいる姿が本当かっこいいです。
      真似するのは難しそうですけど、それに近い旅はいつかしてみたいです。

      「into the wild」は気にはなっていたのですが、まだ観ていませんでした。
      早速DVDを借りてみようと思います!

      0
      • どうも、はじめまして!

        あの番組いいですよね〜
        「ダブルフロントライト!」は最高でした笑
        欧州の人のあの感じは大好きです。
        人生を楽しんで、自由な感じが。
        日本も雇用制度とかが変われば、長期の自由な旅ができそうですけどね。

        into the wildもいいですけど、孤高の人もいいですよ〜
        でも最初の2巻は全然面白くないので飛ばしていいです笑

        0
    5. はじめまして、
      いつも楽しみに読ませていただいてます。この記事がキッカケでこの映画をかりにいきました!面白かったです。
      今後も面白い記事楽しみにしています!

      0
      • Yさん、はじめまして!

        そう言ってもらえると本当に嬉しいです。
        ブログを書くモチベーションがめっちゃ上がります!
        これからも何かオススメの映画とかあれば紹介したいと思います。
        ありがとうございました!

        0
    6. in to the wild の記事からブログを拝見し大変感銘を受けました。
      僕は神奈川県でスケートボードを題材に映像作品を作っているの学生です。

      以前仲間と、神奈川県の逗子市から箱根までの約50Kmをスケートボードだけで旅する。という企画をしたことがあります。その時箱根の頂上で仲間と野宿し、社会から離れて自然と繋がった時に感じた幸福感の正体を、このブログを読んで発見できたような気がします。

      その時旅に出たのは、高校生の僕(撮影者)と当時中学生のスケートボーダー5人でした。まだ社会を知らない少年たちがスケートボードという移動手段だけで、一つの目標に向かっていく姿はとても輝かしいものでした。
      その旅の様子をロードムービーにしたものがあるので、よろしければ、お時間のあるときにでも見て頂きたいです。
      新しい記事の足しにでもしていただければ幸いです。
      春の神奈川県遠足SKATEBOARDでhttp://vimeo.com/65961031

      0
      • 動画見ました。
        いいっすね〜(*´д`*)アハァ

        昔、高校生の頃にヤクザ映画を撮っていたのを思い出しました。笑
        こういった映像は将来、たまに観返して、いい思い出となります。

        あと昔、家出を一瞬したことがあるんですが、そのときの開放感、社会から「世界」への脱出、そんな感覚を今でも思い出します。
        それをこの動画で思い起こされました。
        楽しかったです。

        コメントありがとうございました。

        0

    コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。


    Optionally add an image (JPEG only)